正しいオバさんのありようを鋭く分析するファッションプロデューサーの植松晃士さん。今回はオバサンたちの友達付き合いについて教えてくれました。
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甘味屋さんで発見したことがあります。どんなグループでも、“仕切りやさん”がいるんですね。そして同じくらいの確率で、ただうなずくだけの“同意担当”みたいなかたがいらっしゃる。仕切りやさんは嫁の悪口やら夫の悪口やら、それはもう口から泡を吹く勢いでしゃべりまくります。
あなたも身に覚えはありませんか? 別に好きでもないのに、なんとなくおつきあいが続いていて、数時間ご一緒してお家に戻ると、どっと疲れが出てしまう“お友達”。
しかもそういう人ってたいがいはグループのボス的存在だから、誘われるとつい断りそびれてしまうのでしょうけど、我慢しながら続けるおつきあいなんて不毛です。
グループから抜けるのは勇気が必要かもしれないけど、いったん距離を置くと、案外、気分がすっきりするものですよ。そして空いた時間を使って、新しいお稽古事を始めてみてはいかが? 趣味を通じて、若い世代と話すのも新鮮に感じるはずです。
私はぜひ、皆さんに20代のかたがたにとっての人生の知恵袋的な役割を担っていただきたいの。だって6年後には日本でオリンピックがあるでしょ。
「お・も・て・な・し」が流行語化しているけど10代、20代のお嬢さんがたが、本当の意味でのおもてなしを理解しているとは思えません。
それどころか、恥じらいを忘れレディーの看板を下ろした“潜在オバさん”ばかり。つまり現代は、“心のオバ化”の低年齢化の時代なんです。日本女性の“総オバ化”を防ぐには、大人の女性としての美意識を保ったあなたがたがお手本になることですよ。
オバさん、万歳!
※女性セブン2014年4月24日号