韓国は英語教育に力を入れ、世界中に進出して「国際国家」を自認するが、一方では国連人種差別撤廃委員会(CERD)から、国内に蔓延る人種・民族差別の是正を促されてきた。
差別行為は国内のみならず海外でも起きている。3月にベトナムの韓国系企業で現地従業員が労働環境改善を求めてストライキを行なった。米系ラジオ、フリー・アジアが地元紙の報道として紹介した内容によると、同社では、
・1時間のトイレタイムを設けているが、1000人余りに対し3つのトイレしかなく、時間内に用を足せない人が多い
・仕事中は泣いて頼んでもトイレに行く許可をもらえず、多くの人が水を飲まずに我慢している。
・食事に砂利や蛆が混ざっていると経営者に訴えても全く改善されなかった。
──などの問題があったという。
韓国人による現地従業員への暴力も深刻だ。2012年11月メキシコ中部ケレタロ州で韓国人管理者が現地従業員に暴力を振るったというメキシコのメディア・ノティシアスの報道は韓国メディアも問題視した。さらにノティシアスがYouTubeに投稿した映像では、韓国人管理者が同僚と会話するメキシコ人従業員に飛び蹴りし、オフィス外でも従業員を拳で殴る姿が確認できる。
インドネシアの日系企業に勤める30代日本人男性もこう証言する。
「インドネシアでも韓国人管理者による暴行が常態化し、現地の韓国人に対する感情は当然良いものではありません。韓国系企業では駐在任期が決まっていないことが多く、『もしや定年するまで留まることになるのかも』というストレスと、インドネシア人を見下した差別意識が乱暴な振る舞いに走らせている」
※SAPIO2014年5月号