インスタントうどんとしてファンから長く愛されているマルちゃん「赤いきつねうどん」。何気なく食べているだけでは気づかない「意外なトリビア」を紹介する。
■唯一の「かつおぶし粉末」のこだわり
「最大の特徴は、だしにあります。かつおぶしの粉末をそのまま使っているのが、『マルちゃん 赤いきつねうどん』の自慢。全商品に厳選した国産かつお荒節を入れています。粉末ならではのだしの香りを楽しんでいただければ」(東洋水産 即席麺本部・岩野路夫氏)
かつおだしは静岡県田子の自社工場で製造。2010年からは非加熱のかつおぶし粉末を使い、風味もアップ。だしを尊重して七味を別添えにしているのも、赤いきつねのこだわりだ。
■地域によって「4種の味」
同食品は、地域によって味を変えている。かつおと昆布をきかせた東日本向け、昆布にかつお、煮干し、雑節を合わせた西日本向けの商品に加えて、2001年にはよりコアなニーズに応えるため、関西地域で「関西向け」が登場。西日本向けよりも雑節を利かせ、地域に合わせた風味を出している。2005年には利尻昆布を使った、北海道向けを発売。空港のお土産品でも人気だ。
■最初は『熱いきつね』だった
「開発段階では熱々のつゆのおいしさが伝わるよう、『熱いきつね』の名称でしたが、赤くて目立つパッケージが採用されたことから『赤いきつね』が誕生したのです」(岩野氏)
同商品の顔ともいえる武田鉄矢は1978年の発売時からCMに登場し、今年で36年! ちなみに東洋水産は1975年から前身となるカップのきつねうどんを販売しており、初代商品のCMには姉妹漫才コンビの海原千里・万里が登場。妹の千里とは“西の視聴率女王”こと、上沼恵美子のことだ。2代目商品では渥美清がCMキャラを務めた。
※週刊ポスト2014年5月2日号