先日、初めて世帯普及率が50%を超えたスマートフォン(スマホ)。通話料なども含めた月額利用料は平均6785円(NECビッグローブによる2013年調査)で、高止まりしている。
先日、NTTドコモが6月1日からスタートすると発表したスマホの料金プラン「カケホーダイ」は、通話し放題で音声通話の基本料金が月額2700円(以下、金額はすべて税抜)というもの。現在、大手キャリアの通話料は、30秒20円というのが基本。機種や条件、オプションによって無料通話やかけ放題プランもあるが、正直、ちょっと複雑。そんななか、この「カケホーダイ」は、かなりわかりやすくお得な通話プランと話題に。
さらに、イオンが 4月4日に発売した「イオンのスマートフォン」は明確だ。
この“格安スマホ”、端末(2年の分割払い)が月額1420円+データ通信・音声通話の基本料金が月額1560円=月額2980円と、平均の半額以下。
発売後、すぐに売り切れる店舗もあり、限定8000台が完売間近だという。イオン広報によれば、
「約200店舗で展開する携帯売り場で、お客様から“機能やサービスを絞ってもいいから、もっと安いスマホはない?”という声を弊社の販売員にいただいたので、今回の商品を考えました」
その仕組みはこうだ。端末「Nexus4」の市場在庫を買い取り、既存の携帯電話会社から回線を借りている事業者「日本通信」の通信サービスを組み合わせている。
料金システムも、基本的にはシンプルだ。データ料金は、使い放題で基本料0円なので、メールを何通送っても、ホームページをどれだけ見ても心配ない。
しかし、いくつか注意点があるとITジャーナリストの三上洋さんは指摘する。
「まず、端末は2世代前のものなので、最新機能はありません。そして、通信速度が200kbps(上り下り)と、非常に遅い(大手の500分の1程度)ため、メールやツイッター、LINEのやりとり程度なら問題はありませんが、高画質のHPや、動画を見るのには向かない。地図情報などもデータが“重い”ので、遅く感じるでしょう」
そして、電話をかける機会が多い人は、“格安”にならない可能性もあるという。
「通話料は別途かかり、30秒20円と他社と変わりません。しかも家族間や同じキャリア間での無料通話やオプションがない。
今後、大手はドコモの『カケホーダイ』に追随するはずなので、よく電話をかける人は、そちらのほうがお得かもしれません」(三上さん)
イオンの格安スマホがオススメなのは、次の条件を複数満たす人。
●重いホームページや動画を見ない
●携帯でほとんど通話しない
●とにかく、シンプルなのがいい!(割引のシステムが把握しづらく、購入時設定の不必要なオプションを解約できない…などがない)
ビックカメラも月額2830円の格安スマホを発売するなど、各社の競争が激しくなりそうな今だからこそ、自分に合うものを選ぼう!
※女性セブン2014年5月8・15日号