“安い薬”ジェネリック医薬品が4月からさらに値下げになった。
ジェネリックを指定する人も増え、今では約半数が「ジェネリックOK」だという。
「意識が高い人が増えているのだと思います。地方自治体によっては、小学生の薬代の患者負担がないところもありますが、自己負担0円でも“ジェネリックで”とおっしゃるかたがいます。子供の世代に負担をかけないために、高い薬を使わない、という考えなのでしょう。
医師の処方せんを出す時に“私の薬、ジェネリックありますか”“安いお薬があるならお願いします”と言っていただけるとうれしいです。恥ずかしくてなんだか言いにくい、ということはありません」(日本調剤・薬剤師の井上真喜子さん)
ただし、すべての薬がジェネリックOKというわけではない。先発薬の特許が切れておらず、ジェネリックが存在しないこともあれば、処方により対応できないこともある。
「アレルギー薬の『アレロック』は小児用にも認められている薬ですが、ジェネリックの『オロパタジン塩酸塩錠』は小児用の認可を受けていません。なので、アレロックと同じ成分の薬でも、小児用で処方されている場合には、適応違いとなるので注意が必要です」(井上さん)
医薬品の調査・研究を行う、NPO法人医薬ビジランスセンター理事長で内科医の浜六郎さんは「安易に薬に頼るのではなく、その薬が本当に必要かどうか考えてほしい」と語る。
「例えば、降圧剤やコレステロール低下剤は、現在の基準では、不要な薬剤が処方されすぎています。薬剤を販売するために病気が作られ、健康な人が病人にされ、薬害にあうのは言語道断。必要な薬ならジェネリックにしても問題ありませんが、薬剤の見極めも重要です」(前出・浜さん)
ジェネリックの置き換えから安全性、その必要性まで、まずは薬剤師に相談をするのが賢いやり方なのかもしれない。
※女性セブン2014年6月12日号