「嫌韓」なる言葉が巷を賑わせているが、日本人も、韓国の態度にうんざりし、愛想を尽かし始めている。例えば、5月末に放送された『朝まで生テレビ 激論! 反日・嫌韓ド~する!? 日韓関係』(テレビ朝日系)では、興味深いアンケート結果が示された。
「反日・嫌韓はどうすれば解決できるか?」という質問に対し、「解決はできない、解決する必要はない」という意見が、圧倒的多数を占めたのだ。その数、「発言を控え歩み寄る」、「韓国の歴史認識や反日教育を改めるよう促す」といった、粘り強く取り組むべきという主旨の回答の、実に6~7倍であった。
この結果について、新潟県立大学の浅羽祐樹准教授(韓国政治)はこう指摘する。
「嫌韓ブームで日本人の韓国への関心が高まった結果、“韓国人のことはよく理解できない”と結論づけたのでしょう。無理をして頭を下げることも毛嫌いする必要もなく、まるで宇宙人を眺めるように、よくわからないものと突き放してみるという態度。冷静になる意味でも必要だと思います」
実際、国内の「韓流ブーム」も下火だ。3月には、TBSが韓国ドラマを放映してきた「韓流セレクト」の終了を公表、地上波で見る機会は激減している。一時は音楽シーンを席巻したKポップも、今では往事の勢いはない。
その影響は日本人を韓国から遠ざけた。日本政府観光局によると、韓国を訪問した日本人は韓流ブーム以降増え続け、2012年に351万人と過去最高を記録した。しかし昨年はうってかわって、274万人(21.9%減)と大幅に減少したのである。
「ソウル市内の観光スポットとして有名な南大門市場でも目に見えて日本人観光客が少なくなっている。いいお客さんなので、なんとかならないかと土産物店の店主もぼやいています」(在韓のジャーナリスト)
※週刊ポスト2014年6月20日号