NHK『きょうの料理』などでおなじみの90才の料理研究家「ばぁば」こと鈴木登紀子さん。この度女性セブンの連載「ばぁばの料理」をまとめた書『ばぁばの料理 最終講義』(小学館・1400円)を刊行した。
これを機に、連載が大好きだったという同郷・青森県の霊能者木村藤子さんと今後の人生について語った。
木村:鈴木先生、私は神の世界で罪を犯し、人を救うことで罪を償うという任務を背負って、人間界に転生してきたんですね。その任務を全うするために霊視・透視・そして除霊能力を授かったものの、神の命に背き続け、いやだいやだと拒否していたんです。
しかし、「罪を償うという約束を守らなければ、転生を繰り返す」という神の声を聞いて目覚め、乳がんで右乳房を全摘出するという苦しみと悲しみを経て、ようやく本当に立ち上がりました。任務を遂行して罪を償い、胸を張って神のもとへ帰ろうと。
鈴木:乳がん…そうだったのですね。じつは私も。
木村:はい、肝臓の下に、ぽつん、ぽつんと、斑点のように視えております。治癒したものもあり、新たに出てくるものもありますね。
鈴木:えっ…下のほうなどとわかってしまわれるの? ほら、肝臓というのは、「静かなる臓器」と呼ばれるでしょう? だからがんといっても、自覚症状がないのね。半年前には、「大きくてきれいな肝臓ですね」と褒められたのに、腫瘍が出始めたら、もぐら叩きみたいね、って言うくらい出てきます(笑い)。
木村:定期的に治療なさっているんですね。
鈴木:ええ、この間、MRI検査をしましたら、1cmぐらいのと、ちっちゃいのが5~6個見つかりまして、また近々お泊まりしてまいります(笑い)。とは言いましても、通常は100℃のレーザー針で焼くだけで抗がん剤は使いませんから、楽なの。ただ今回は、1cmのものが見つかったので、抗がん剤も使うことになりそうですけれど。
木村:鈴木先生は、明瞭な知識と常識をお持ちなんです。お料理はもちろんですが、ご自分の体もすべて、きちんと把握して覚悟なさっている。だから、慌てふためくこともないんですね。それは高齢だからではないんですよ。
鈴木:毎回、治療のたびに主治医は1週間は入院しなさいとおっしゃるのですけれど、私ったら、治療が終わって経過がいいと「先生、退院させてください」って、4日ほどで帰らせていただくのです。それでね、退院の時は娘や息子たちが勢ぞろいでお迎えにきてくれるのですが、帰りに焼肉とかうなぎとかおいしいものをいただきますの。だって、帰宅したらお教室の準備もしなければいけませんし、体力をつけておきませんとね(笑い)。
木村:まぁ…(笑い)。ところで鈴木先生は、30代のときに、大きな変化があったと思うんです。それは、ご自分の力だけではなく、鈴木先生の後ろでバックアップしている神仏の姿が視えます。何か心当たりはありますか?
鈴木:母が亡くなりましたのが、私が33の時ですわね。(胸を押さえながら)母はずっとここにいました。もう悲しくて、つらくて…。
木村:あ…今、長いままではなくて、お料理された短いごぼうが視えました。何のことでしょう?
鈴木:きっとそれは、焼き干しとお酒とおしょうゆだけでごぼうを煮たお料理だわ! 母がよく作っていました。
木村:おいしいんですよね、これが。たたきごぼうのような感じで。
鈴木:そう、すごくおいしいの! 香りと歯ごたえがよくて。そんな母が亡くなって50年以上。私にもそろそろお迎えが来る頃かしら…。
木村:じつは今朝、青森を発ちます前に、神様に鈴木先生のことを伺ったんです。どうお答えすればよいかと。そうしたら、「もう少しもつだろう」と。そして、最後は肝不全か心不全かで、気がついたときにはあの世に発っていると。
その時は、今もお隣にいらっしゃるんですが亡くなったご主人が迎えに行くから案ずることはないと伝えてほしいとのことでした。きっと眠ったまま、パッとお発ちになりますよ。
鈴木:まぁ、じぃじ(夫・清佐<きよすけ>さん・享年92才・2009年逝去)が…。よかった。ぜひともそのように逝きたいです。
※女性セブン2014年7月24日号