現在、“夏の甲子園”の予選が全国で行なわれている。高校野球の大きな魅力といえば、弱小校による下克上や、強豪校のまさかの敗戦などの「大番狂わせ」。青森県で起きた番狂わせを紹介しよう。
青森県といえば、青森山田と光星学院(現八戸学院光星)が「2強」として知られるが、昨年夏に大番狂わせが起こった。準々決勝で光星学院を、準決勝で青森山田を倒して、創部13年目の弘前学院聖愛が甲子園初出場を果たしたのだ。創部当時は部員は女子部員も含めて10人。野球経験者は5人しかいなかったというが、弘前工出身の原田一範監督がイチからチームを作り上げた。
部員は全員が青森県内の出身。5人のタイプの違う投手を駆使し、強豪を翻弄した。甲子園でもベスト16の大健闘。相手チームのスタンド、バックネット側の観客、自分たちの応援団、計3回の礼をする姿も「美しすぎる挨拶」として話題になった。
※週刊ポスト2014年7月25日・8月1日号