お金持ちになりたい、と思う人は多いだろうが、実際にお金持ちになると、資産を殖やすことだけでなく、いかに資産を守るか、に重点を置いて物事を考えなければならない。「家計の見直し相談センター」の藤川太氏が、お金持ちの考え方について解説する。
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資産を築くと当然、税金も莫大な金額に上るため、資産を減らさないための「節税」が欠かせません。実際、本当のお金持ちは日々「節税」のことばかり考えているといっても過言ではないでしょう。
たとえば、お金持ちといえば高級外車がつきものです。しかし、彼らはステータスとか見栄を張りたいとか、そんな単純な理由で買っているわけではありません。購入代金を経費として計上することで節税につながります。
どうせ税金を払うなら、少しでも減らすために高い買い物も厭わない。言い換えれば、所得を消すために高級外車を保有しているわけです。一般的なサラリーマンが見栄を張るために無理をして高級外車を手に入れるのとは、まったく意味が異なるわけです。
法人を立ち上げて、個人の資産を法人名義にすることで各種経費を計上するというのもよく使われる手です。なかには相続税対策として、自分の子どもをあらかじめ会社の株主にしておく方もいます。財産をそのまま相続させれば相続税がかかってきますが、会社の資産は株主のものなので、最初から株主にしておけば相続税は関係ありません。あるいは、海外に資産を分散させておくのもお金持ちの常套手段といえるでしょう。
このように、本当のお金持ちというのは、どうやって税金を安くするかに日々心を砕いています。それをするかしないかでは、年間数百万円、場合によっては数千万円単位の違いになるわけですから、それも当たり前の話です。
※マネーポスト2014年夏号