1999年に『サイゼリヤ』で格安ワインが登場して以来、ファミリーレストラン業界は、価格と質で競争が激化している。『ガスト』や『バーミヤン』を経営する『すかいらーく』は、食材の大量仕入れや商品開発などグループならではの力を発揮している。
“ファミ飲み”人気もあり、ファミレスの本年度の売上高と客数は、前年同月比がプラスになっているという。『フード ウォッチ ジャパン』編集長の齋藤訓之さんがこう語る。
「まず感じるのは、生ビールのおいしさ。グラスの洗い方やサーバーの管理が悪いとよい泡が立ちませんが、ドリンクの提供に追われることの少ないファミレスは良好です。また、長い営業時間ゆえ、厨房室温の変化が少なく、樽の温度も安定し、炭酸濃度もほどよいです。さらに、座敷もなく客席が広いので、子供連れでもゆったりできるところも人気の理由では」
実際に、“ファミ飲み”をしているという主婦の丸田葵さんに話を聞くと、
「子供のお迎え後などにママ友とファミレスに行きます。そこで1杯飲むと、子育ての悩みも話しやすくなります。居酒屋と違って夫も安心してくれ、子供が喜ぶメニューも多い。ドリンクバーと組み合わせれば、値段を気にせずコーヒーまで飲めちゃうところがいいですね」
お通し代もかからず、お酒を飲まない人と一緒でも気兼ねなく飲んで話せるところも、女性にはウケているようだ。
ウケるポイントとしては、「グラスワインが1杯100円なんてお店も」「ドリンクバーでオリジナルサングリアも」「日本酒、麦焼酎、紹興酒まで。ワイン50種類以上の店舗も」「お通し代不要」などの要因もあるようだ。
※女性セブン2014年8月14日号