昨年2月に厚生労働省が発表した都道府県別の平均寿命で、はじめて男女とも1位となった長寿県・長野。その長野が全国総生産量の9割を誇るのが「こうや豆腐」だ。医療現場からも注目されている驚異の健康パワーとは?
大豆100gから豆腐1~2丁(300~600g)が作られるのに対し、同量の大豆からできるこうや豆腐はたったの45g。大豆の栄養・植物性たんぱく質がギュッと凝縮されている。
「たんぱく質の消化吸収には、ビタミンB群を含むまぐろや鶏ささみといった食材を一緒に食べると効果的に摂取できます」(こうや豆腐普及委員会 技術部長・村澤久司さん)。
さらに、こうや豆腐には優れた栄養素がぎっしり。
「たんぱく質やビタミンEは肌細胞などあらゆる細胞の原材料となるため、肌の調子も整いやすくなります。
また、女性に不足しがちな鉄分や亜鉛も多く含まれているのです」(前出・村澤さん)
生活習慣病が死因の過半数を占め、40~74才については男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドロームの該当者または予備軍といわれている現代(「厚生労働省調べ」より)。こうや豆腐普及委員会は、生活習慣病のリスクを改善する食材としてこうや豆腐を使った試験を行い、今年5月にその成果を発表した。
「1か月の摂食により善玉コレステロール(HDL)が上昇し、それに伴う動脈硬化指数がダウン。
さらに、試験前に中性脂肪が高かった被験者(40名中9名)も数値が低下するなど、一部生活習慣病が軽減しました」(前出・村澤さん)。
「わが社のメタボ社員が、1日1枚こうや豆腐を実施したところ、1年半で15.5kgの減量に成功。健康診断の数値も改善されました」(こうや豆腐普及委員会 会長・登内英雄さん)。
今後も健康にかかわる研究が予定されているこうや豆腐。今や健康食材の最前線にあるのだ。
※女性セブン2014年9月18日号