最近ブームになっている「散骨」や「樹木葬」だが、気をつけなければならない点がある。
横浜市健康福祉局が2013年3月に実施したアンケート調査では「散骨をどう考えるか」という質問に対し、全体の22.6%もの人が「散骨されたい」と答えたというデータもある。自分の死後、残された子供たちに迷惑をかけたくないという思いから今後は「墓に入らない永眠」を選択する人がますます増えることが予想される。
しかし、葬儀・お墓コンサルタントの吉川美津子氏はこう注意を促す。
「散骨の場合、親類縁者から“家族が手を合わせる場所がない”と反対されることが多い。樹木葬も弔いの場としてふさわしくないという否定的な意見が根強く残っている。これらの埋葬法を選んだ場合、たとえ故人が望んだことだったとしても親族間のトラブルに発展した事例も少なくないので生前により十分な話し合いが必要です」
※週刊ポスト2014年9月19・26日号