安倍改造内閣の目玉閣僚が職権を使って地元業者に利益を誘導しようとする“自民党らしすぎる”醜聞が出所も真偽も不明の1通のメール文書に記されていた──。10月11日発売の週刊ポストが報じている。
そのメールに記された「大臣」とは、9月に厚生労働相に就任した塩崎恭久氏のことである。塩崎氏は安倍晋三首相と同期の1993年初当選。安倍氏らと政策集団「NAISの会」を立ち上げるなど距離が近いことで知られ、「お友達内閣」と揶揄された第一次安倍政権では女房役の官房長官を務めた。自民党厚労部会にも所属した厚労族の塩崎氏は、大臣就任直後から年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の改革を打ち出すなど国民の老後に関わる改革を推し進めている。
同誌が明らかにした文書は、そんな安倍政権の要である塩崎厚労相の「口利き」疑惑の証拠となり得るものだ。
9月30日に送信され、差出人として塩崎氏の秘書の名前があるその文書には、塩崎氏の地元・愛媛県松山市の特別養護老人ホームのオープンにかかわる“相談”が記されていた。週刊ポスト取材班は、現場となった松山市及び霞が関、永田町で広範な取材を敢行し、疑惑の核心に迫っている。