韓国・仁川のアジア大会では、競技の判定のみならず大会運営まで酷評されていた。仁川市内のビーチバレーでは、控室の仮設テントにエアコンがなく、蒸し風呂状態となった。しかも更衣室は試合場から数百メートルも離れていたので、試合の迫った選手が大慌てになりながら仮設テントで着替える姿が観客に目撃されている。
バスケットボールでは中国の選手が被害に遭った。中国メディアによると、一部選手は割り当てられた部屋が足りず、キッチンに簡易ベッドを持ち込んで寝るハメになったと報じ、「キッチンで寝たのは初めて。見聞が広がった」という皮肉の利いた選手のコメントを紹介している。
選手の健康管理や試合結果さえ左右しかねない食事にもミスが続発した。9月22日、大会組織委員会は射撃やフェンシングの選手用に用意した弁当からサルモネラ菌を検出したと公表。その翌日にはアーチェリー会場で出された弁当が期限切れで、選手やスタッフらが拒否したことも明らかになっている。
※週刊ポスト2014年10月24日号