男性機能チェックのバロメーターとなるのが「朝勃ち」だが、その頻度が年とともに減ってくるのは、動脈硬化と関係しているという。昭和大学藤が丘病院副院長の佐々木春明教授(泌尿器科)が解説する。
「人間は眠りが深いノンレム睡眠と浅いレム睡眠を繰り返す。男性はレム睡眠時に勃起を繰り返していて、そのタイミングで目覚めるといわゆる“朝勃ち”になります。 ところが年を重ねるごとに動脈硬化が進行するため、勃起回数も1回の勃起の持続時間も短くなってくる。それで朝勃ちも減ってくるのです。
朝勃ちが少なくなったり硬くなくなったりした時は性器だけでなく、体中の他の血管でも動脈硬化が進んでいると考えるべきです」
勃起力の低下対策は「廃用萎縮」を避けることだ。使わない器官はどんどん衰え、縮んでいく。
「セックスや自慰行為の回数が減ると、精巣は精子の製造やテストステロンの分泌を休んでしまいます。そのため頻繁に“使う”ことが重要です。
勃起があるということは、動脈硬化が少なく他の臓器も元気だということ。逆に勃起しない期間が長いと、血液が陰茎に行き渡らなくなってしまいます。勃起に“やり過ぎ”ということはまずありません」(前出・佐々木教授)
※週刊ポスト2014年10月24日号