「ちょい飲み」ブームにファミリーレストラン業界が注目している。業界最大手のすかいらーくが展開するガストではグラスワインが106円(限定約170店で実施中)。
「税抜き99円グラスワインはサラリーマンのお客様のみならず、昼間に利用される主婦グループの方々にも好評です」(広報担当)
生ビールの中ジョッキ(449円+税)が2杯目から税抜き価格で50円引きとなるサービスは、期間限定の予定を延長して現在も実施中だ。
また、ガストではボトルで麦焼酎(180ml、499円+税)もしくはワイン(デカンタ、399円+税)を注文すると、100円+税の追加でドリンクバーを利用できる(限定約420店舗で実施中)。
「ウーロン茶やカルピス、炭酸水などで焼酎・ワインを割り、オリジナルのカクテルを作れます」(同前)
ライバルのサイゼリヤではグラスワインが93円+税、ボトル(1500ml)が1000円+税。「アルコールメニューの売り上げが5年ほど前から毎年10%以上伸び続けている」(広報担当)といい、居酒屋より低い価格帯で競争を繰り広げる。
一方、バーミヤンは「焼酎のボトルキープ」を打ち出す。黒霧島、いいちこのボトル(900ml、700ml。いずれも1249円+税)が2か月間キープできる。
取材に訪れた品川店では名札のついたボトルが100本以上、棚に並んでいた。午後7時過ぎには満席となり、近くのオフィスビルが職場だというサラリーマン4人組の一人はこう語った。
「もともと酒を飲むための店じゃないから、飲まない人と一緒に来ても気を遣わずに済みます。あと、店内が明るくて飲み過ぎ防止につながるのがいいですね」
アフター5の風景が確実に変わりつつある。
※週刊ポスト2014年11月28日号