さまざま人々が住むマンションでは、人間トラブルも少なくない。特に、地上20階を超えるタワーマンションでは「棟内格差」ともいえる問題が起こりがちだ。
都内在住のA子さん(43才)が住む25階建てマンションには、息子を同じ私立小学校に通わせるママ友が3人住んでいる。彼女たちはみな、20階以上の「億超え」に住むセレブたちで、5000万円台の7階に住むA子さんはいつも見下されているように感じていた。
「あれはつい先日のこと。ちょうど私がパートで出かけようとした時、エントランスでママ友たちと出くわしたんです。そろってどこかへ出かける様子で、私を見るなり、『あら、今からお仕事? 大変ね~。私たちは銀座にランチしに行くのよ~♪』なんて嫌みったらしく言うんです」
聞けば、そのママ友3人のランチ会は毎週恒例で、時には同じマンションの居住者を自宅に招いてお茶会も開いているという。
「だけど、彼女たちが声をかけるのは20階以上の居住者だけ。7階に住む私は呼ばれたことはありません。まるで『私たちとは住む世界がちがうのよ』と言われているようで、無性に腹が立ちます」(A子さん)
大阪府在住のB子さん(55才)は、20階建ての最上階の広い部屋に住む「ボスママ」の横暴ぶりに辟易している。
「そこの一家が、マンションが建つ前にこの土地の一部を所有していたこともあって、管理組合で強い発言力を持っているんです。総会でも、ほかの居住者の意見を聞くというより、自分のしたい方へ周りを誘導して、誰も口を挟めない雰囲気が続いています」(B子さん)
5年前に大規模な修繕を行った際も、予算をどうするか、どの会社に依頼するかといった問題を決めた時は、ほとんど「ボスママ」の独断といってもいい状況だった。
「彼女の家は裕福なので、ろくに見積もりも取らないでイメージだけで決めてしまうんです。私の住むマンションは築20年なので、この先修繕や建て替えなどの問題が山積み。金銭的にそれほど余裕のない家庭は今から戦々恐々としています」(B子さん)
※女性セブン2014年12月4日号