国内

京都夫毒殺容疑者 総額8億円相続も株で失敗し預貯金わずか

 暮れも迫った昨年12月28日午後10時。『竹取物語』発祥の地といわれる京都府向日市の閑静な住宅街に、救急車のサイレンが鳴り響いた。一戸建てから担架で運び込まれた男性は、すでに呼吸はなく、体が冷たくなっていた。

 亡くなったのは、その家に住む、無職の筧勇夫さん(かけひ・いさお/享年75)。司法解剖の結果、遺体の体内からは、0.15gで死に至る猛毒の青酸化合物が、致死量の3倍も検出された。京都府警は殺人事件として捜査を始めたが、容疑者はその時から1人の女性に絞られていた。11月19日に殺人容疑で逮捕された、妻の筧千佐子容疑者(67才)である。

「生前の勇夫さんは毎朝のウオーキングを欠かさず、人一倍健康に気をつけていた人でした。そんな人が突然死んだわけですから、毒殺が疑われました。

 青酸化合物はそのまま飲むと口内や食道がひどくただれるんですが、遺体は胃の中以外はただれていなかった。警察は“カプセルに詰めて飲ませたもの”と判断して捜査を進めたところ、大阪府堺市の別宅から医療用の空のカプセルが大量に押収されました。この時点で、彼女への徹底した内偵捜査が始まったんです」(全国紙記者)

 千佐子容疑者の身辺を洗い始めた京都府警には、間もなく緊張が走る。彼女には4度の結婚歴があり、交際相手も含めて計6人の男性が、次々に死んでいたのだ。

 最初の結婚を除き、以後全て、結婚もしくは交際からわずか1年以内に相手が死んでいる。2012年3月にバイク事故で死んだ大阪府貝塚市の男性は、当時、司法解剖されており、残された血液を検査したところ、同じように青酸化合物が検出されていた。

「彼女は常に複数の結婚相談所に登録しており、夫や恋人が死ぬたびに、新たな相手を求めて相談所に紹介を要望していたそうです。しかも、死んだ男性はみな、遺産を千佐子容疑者に渡す旨を記載した『公正証書遺言』を書いているんです。

 6人の男性から相続した遺産は、総額8億円を超えています。これらの遺産は、相続するたびに株投資に使い、毎回失敗して多額の損失を出していたそうで、預貯金はわずかだったといいます」(捜査関係者)

 筧さんが死んだ後も、彼女はさっそく次の相手を探していた。四十九日も終わらぬうちに、再び結婚相談所に赴き、すでに1人の男性と交際が始まっていたという。

※女性セブン2014年12月11日号

関連記事

トピックス

すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・Instagramより 写真は当該の店舗ではありません)
味噌汁混入のネズミは「加熱されていない」とすき家が発表 カタラーゼ検査で調査 「ネズミは熱に敏感」とも説明
NEWSポストセブン
電話番号が「非表示」や海外からであれば警戒するが(写真提供/イメージマート)
着信表示に実在の警察署番号が出る特殊詐欺が急増 今後危惧されるAIを活用した巧妙な「なりすまし」の出現
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”の女子プロ2人が並んで映ったポスターで関係者ザワザワ…「気が気じゃない」事態に
NEWSポストセブン
堀田陸容疑者(写真提供/うさぎ写真家uta)
《ウサギの島・虐殺公判》口に約7cmのハサミを挿入、「ポキ」と骨が折れる音も…25歳・虐待男のスマホに残っていた「残忍すぎる動画の中身」
NEWSポストセブン
船体の色と合わせて、ブルーのスーツで進水式に臨まれた(2025年3月、神奈川県横浜市 写真/JMPA)
愛子さま 海外のプリンセスたちからオファー殺到のなか、日本赤十字社で「渾身の初仕事」が完了 担当する情報誌が発行される
女性セブン
MajiでFukkiする5秒前(時事通信フォト)
2年ぶり地上波登場の広末涼子、女優復帰は「過激ドラマ」か 制作サイドも“いまの彼女ならなら受けるのでは”と期待、“演じることにかつてなく貪欲になっている”の声も
週刊ポスト
昨年不倫問題が報じられた柏原明日架(時事通信フォト)
【トリプルボギー不倫だけじゃない】不倫騒動相次ぐ女子ゴルフ 接点は「プロアマ」、ランキング下位選手にとってはスポンサーに自分を売り込む貴重な機会の側面も
週刊ポスト
YouTubeでも人気を集めるトレバー・バウアー
【インタビュー】横浜DeNAベイスターズ、トレバー・バウアー「100マイルを投げて沢村賞を獲る」「YouTubeは第2の人生に向けての土台作り」
週刊ポスト
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん
《ドバイの路上で脊椎が折れて血まみれで…》行方不明のウクライナ美女インフルエンサー(20)が発見、“危なすぎる人身売買パーティー”に参加か
NEWSポストセブン
公開された中国「無印良品」の広告では金城武の近影が(Weiboより)
《金城武が4年ぶりに近影公開》白Tに青シャツ姿の佇まいに「まったく老けていない…」と中華圏のメディアで反響
NEWSポストセブン
女子ゴルフ界をざわつかせる不倫問題(写真:イメージマート)
“トリプルボギー不倫”で揺れる女子ゴルフ界で新たな不倫騒動 若手女子プロがプロアマで知り合った男性と不倫、損害賠償を支払わずトラブルに 「主催者推薦」でのツアー出場を問題視する声も
週刊ポスト
すき家の「クチコミ」が騒動に(時事通信、提供元はゼンショーホールディングス)
【“ネズミ味噌汁”問題】すき家が「2か月間公表しなかった理由」を正式回答 クルーは「“混入”ニュースで初めて知った」
NEWSポストセブン