【書籍紹介】『さまよえる町 フクシマ曝心地の「心の声」を追って』三山喬/東海大学出版部/1800円+税
福島の原発事故で「全町避難」となった“曝心地”大熊町。かつては「原発の町」として県で最も裕福な地として栄えたが、事故後生活は激変。1万人余の住民は異境の町に散り、今もさまよい続けている。
〈大熊被災者のことばの見えにくさ。そこには、「原発の町」ならではの入り組んだ諸事情と、彼ら自身の寡黙さがあった〉
出口の見えない国の施策に住民は何を思うのか。事故から3年、被災者の複雑な心境と声を丹念に拾い続けたルポ。
※週刊ポスト2014年12月12日号