中国雲南省雲県のマフィア組織が雲県民族中学校の女子生徒80人以上を騙して、売春させていたことが明らかになった。雲県の警察が内偵捜査をして2人のマフィア組織関係者を逮捕したが、今回の組織的な売春を取り仕切っていた「雲県の大姐御」と呼ばれるマフィア幹部は逃走しているという。香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。
この大姐御は中学校の教師ら学校関係者を通じて、器量が良さそうな女子中学生を選び、マフィアの事務所までタクシーで女子生徒を誘い出し、事務所で組織の男らに女子学生を囲ませて威嚇。「カラオケバーで男性客の酒のお酌をすれば、かなりよいアルバイト代になる」と言葉巧みに誘ってその気にさせ、酒を飲ませて、酔い潰して、暴行したという。
暴行を受けた女子中学生はそれがばれるのを恐れて、その後は大姐御の言いなりで、2~3年も売春を強要されていたという。
警察は今年8月、女子中学生による組織的な売春が行なわれているとの情報をつかみ、内定調査を開始し、11月下旬には売春現場に踏み込み、マフィア組織の仲介人2人を逮捕し、3人の女子中学生を保護。警察はどのような経緯で、女子中学生が売春を強要されるに至ったのかについて捜査中だ。
同紙は同県の被害者の女子中学生の母親の情報として、「中学の校長や数人の教師がマフィア組織の大姐御と知り合いだったことから、女子中学生を大姐御に紹介した」と報じている。これについて、同紙の取材を受けた校長は「全くの作り事で、事実無根だ」とこの情報を強く否定している。
警察は同紙の取材について、「現在、捜査上の案件でもあり、女子中学生のプライバシーも関わっており、捜査上の秘密を明らかにすることはできない」とコメントしている。
この事件について、ネット上では「とんでもない事件だ。校長ら教師が事件に関わっていたのなら、即刻、死刑などの極刑にすべきだ」などと校長らを批判するコメントが多く掲載されている。