なぜ韓国人はいつも腹を立てているように見えるのか。長く日本人の間で不思議に思われていた謎の答えを、日韓の文化を比較しながら韓国の反日コンプレックスを指摘する問題作『韓国人の癇癪 日本人の微笑み』(小学館刊)の著者である韓国人作家の柳舜夏氏が指摘する。
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ソウルに住む、ある若いイギリス人女性がこんなことを言ったことがある。
「韓国で気を付けていることのひとつは、見知らぬ人に向かって微笑まないことです。なぜなら、それが私のことを誤解させたり、あるいは、相手の気分をわけもなく損ねたりするからです」
「誤解させる」というのは、自分を売春婦と誤認させるということだった。
その女性は、韓国人男性から「いくらだ?」という攻撃的な質問を数回されて以降、ソウルの人々のように無表情でいることにしたそうだ。それは韓国人女性であっても同じだという。見知らぬ男性だけでなく、顔見知りの男性に女性が微笑んだ場合、売春婦まではいかずとも、その微笑みが「軽い女」と誤解させる可能性が大きいそうだ。
韓国に来た外国人が戸惑うことがふたつあるという。「どの人も腹を立てているように見える」ということと「会話がまるで言い争いのように聞こえる」ということだ。一方、日本を初めて訪れた韓国人は、日本人の親切を「過度」で「堅苦しい」と感じることがある。これは当然かもしれない。なぜなら、韓国での不親切に慣れ切ってしまっているからだ。日本人の親切心に下心があるのではないかと疑ってかかる人々もいる。それもまた当然だ。親切の裏に腹黒さが潜む韓国の風習が染みついているからだ。
日本人を疑ってかかる韓国人の中には、「日本人には“本音と建て前”があり、外と中が違う」と考えている人も少なくない。彼らは日本人の親切心を簡単に認めようとしない。いずれにせよ、笑いは余裕の、癇癪は困窮の表れではないだろうか。笑った顔は優れて見え、癇癪を起こした顔は劣って見える。わざわざ劣って見せる理由はない。まして笑いは万病の薬と言うではないか。
※柳舜夏氏・著/『韓国人の癇癪 日本人の微笑み』より