福山雅治(45才)、ローラ(24才)、妻夫木聡(34才)など芸能人のなかでも多くの実践者がいる「タモリ式入浴法」。これは、ボディーソープで体を洗わずに入浴するという方法だ。美容に敏感な女性たちも乾燥肌改善などの効果を実感しているというが、その真偽はいかに!? ということで、医師の見解を聞いてみた。
東京医科歯科大学名誉教授・藤田紘一郎さんは、石けんを使うと皮膚表面の常在菌を取ってしまうことが問題だと言う。
「常在菌は皮膚表面にいる菌で、“美肌菌”ともよばれています。この菌が肌に酸性の膜を作って、乾燥やばい菌、ハウスダストなどのアレルゲンから保護してくれる。石けんでゴシゴシ洗うと洗い上がりはさっぱりするけれど、常在菌の90%が失われてしまいます。
ですから“タモリ式入浴法”は非常に理に適っている。私も石けんを使っていませんが、汗や余分な皮脂はお湯だけで充分洗い流せていますし、肌荒れなど一切ありませんよ」
一方、皮脂はお湯で洗うだけでは落ちないと話すのは皮膚科・美容皮膚科医で渋谷スキンクリニックの吉田貴子院長だ。
「汗や不要な角質はお湯だけで落ちるけれど皮脂は落としきれないので、Tゾーン、胸や背中の真ん中、わきの下、耳の周りなどの、脂が多く分泌される部分は、石けんを使った方がいいでしょう。皮脂は時間が経つと酸化して肌にダメージを与えてしまいますから、皮膚科医の立場では適所に石けんを使うことをおすすめします」
ただし、人によって肌は違うのでどんな入浴をするべきかはそれぞれとしかいいようがないのだという。
「実はうちの母は、70才で現役の皮膚科医なのですが、皮脂がほとんど出ないタイプで。すごく肌がきれいなんですが、石けんをめったに使いません。シャンプーも週1回ですが臭くならないんです(苦笑)」(吉田さん)
熱いライブの汗もお湯だけで洗い流している福山は「汚れていると思って洗っちゃうでしょ? その脂はあなたを守ってる! 自分の脂で自分を守ってるの!」と熱く語っている。
※女性セブン 2015年2月19日号