「みわーッ、みわーッ」──姿を消した我が子の名を叫ぶ両親の近くで、後に逮捕される男は“捜索”に加わっていた。福岡と大分の県境に位置する町で起きた凄惨な事件の容疑者には、少女レイプを繰り返す「ロリコン魔」の顔があった。
逮捕された内間俊幸容疑者には、連続婦女暴行で逮捕、起訴され、実刑判決を受けた過去がある。場所は彼の出身地・沖縄だ。最初の犯行は1996年9月、内間容疑者が27歳のときだった。23歳女性に無理矢理乱暴し、全治1週間のケガを負わせたうえ、現金約1万円を奪った。このとき内間容疑者は犯行が発覚しないよう、女性に口封じをしていた。
1999年に入って、今度は9歳、11歳、16歳の少女を立て続けに襲った。たまたま見つけた学校帰りの少女に「何もしないから」と声をかけて雑木林や空き地に連れ込み、暴行を試みた。いずれも未遂に終わったものの、少女らは全治1週間から10日のケガをし、心に深い傷を負った。
那覇地裁で行なわれた裁判では、過去にも婦女暴行願望にまかせてレイプ行為を繰り返していた事実が明らかになり、内間容疑者も「犯行を重ねるうちに小学生を自分の言いなりにして強引に暴行してみたいと思うようになった」と犯行に至るまでの心情を証言した。裁判長は「顕著な常習性から規範意識は麻痺している」と断じ、懲役12年の判決を言い渡した。
「いずれも女性が1人になるところを狙った犯行で、手口が豊前市の事件と酷似しています。控訴せず2000年に刑が確定し、服役したのは福岡の刑務所でした」(地元紙の記者)
※週刊ポスト2015年2月20日号