ビジネス

【日本株週間見通し】日銀会合等を控え高値圏での膠着相場か

 投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の2月9日~2月13日の動きを振り返りつつ、2月16日~2月20日の相場見通しを解説する。

 * * *
 先週の日経平均は上昇。祝日を挟んでの相場展開となる中、週前半はギリシャ問題に対する警戒感のほか、中国の景気先行き不透明感から、日経平均は直近のもち合いレンジ内での展開が続いた。しかし、週後半にはギリシャ問題を背景に、ユーロ圏財務相会合を見極めたいとのムードの中であったが、救済延長に向けた期待感と、円相場は米利上げが近づいているとの見方から1ヶ月ぶりに1ドル120円台を回復する中、12日の日経平均は大幅に上昇。300円を超える上げ幅となり、一時昨年12月8日以来の18000円を回復。終値ベースでは7年7ヶ月ぶりの高値水準を回復した。

 週末こそ前日の大幅上昇に対する反動から上げ一服となるものの、押し目買い意欲の強さが感じられる相場展開だった。また、丸井グループ<8252>などの積極的な株主政策のほか、米投資ファンドによるファナック<6954>への自社株買い提案送付など、日本株への関心の高まりなども先高期待につながっていた。

 今週は高値圏での動きづらい相場展開になりそうである。ユーロ圏各国の政府はギリシャ救済の行方をめぐる決定を持ち越し、16日のユーロ圏財務相会合で新たな合意を目指す。週明けはこれを見極める必要がありそうである。また、ウクライナ情勢については、親ロシア派武装勢力とウクライナ政府軍による戦闘終結に向け、15日から停戦で合意。ロシアが合意内容を順守しなければ、追加制裁を検討する可能性があるため、見極めが必要であろう。

 そのほか今週は16日に10-12月期の国内総生産(GDP、速報値)が発表されるほか、ユーロ圏財務相会合が開かれる。17、18日に日本銀行が政策委員会・金融政策決定会合、18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表される。為替相場は先週、1ヵ月半ぶりに1ドル120円台を回復したが、その後はやや円高に振れて推移している。5年債の入札結果が弱めだったことなどが影響したようだが、週明けのGDPや日銀会合、FOMC議事録などのイベント等による為替反応等が相場の変動要因になりそうである。

 物色としては引き続き内需主導の相場が続くかを見極める必要がありそうだ。また、中国が春節に入る。訪日観光客によるインバウンド消費への期待が一段と高まる可能性があり、関連銘柄への物色が再燃しよう。エイチ・ツー・オーリテイリング<8242>は、懐石料理を中心とした和食レストランを展開する梅の花<7604>と、同社の子会社化に向けた検討を開始することで合意した。「和食」を中心とした外食産業への再編思惑とインバウンド消費とが重なることで、物色が強まる可能性がありそうだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン