ここ数年、徐々に定番化してきた「1人カラオケ」、通称「ヒトカラ」。「ヒトカラ」専門のカラオケチェーンが登場するなど、今ではカラオケの利用形態のひとつとして認知されつつある。そんな「ヒトカラ」を趣味とする「ヒトカラ勢」のあいだでは、カラオケ機種の進化に伴い新たな楽しみ方が広まっているという。
週に最低3回はヒトカラをするという男性Aさん(25歳・会社員)は、次のように話す。
「最近では、機種自体に録音機能があり、自分が歌った歌を綺麗な音質で再生してくれるんです。自分が使っているのは『LIVE DAM』という機種の『DAM★とも』というサービスで、ウェブサイトでマイページにアクセスすると、その日に歌った自分の歌がCDのように再生できるんですよ。別に歌手になりたいわけでもないんですが、採点機能だけでは満足できなくなったので録音して遊んでいます」(Aさん)
また「友達とカラオケに行っても、それぞれ別の部屋でヒトカラをする」と話す女性Bさん(22歳・大学生)は、ヒトカラの楽しみ方をこう語る。
「私は、アニソンやヴィジュアル系、ボカロ曲を歌う時は登録曲数が多い『JOYSOUND』も利用しますが、音質が良いのは『DAM』だと思っているので、『DAM』の部屋が空いている時はそこを指定することが多いですね。普段の楽しみ方は、テレビのカラオケバトルでもよく目にする、音程バーが出る精密採点を使ってボイトレすること。
『LIVE DAM』だと録音だけでなく、歌っている動画の撮影もできるので、1人でテンションが上がって熱唱している動画を帰宅してからみて笑うのも楽しんですよ。あとは好きなバンドの本人映像を流してトキメキながら酒を飲むのが至福ですね」(Bさん)
「ヒトカラ」という消費者の利用形態を汲み取り、カラオケ機種にさまざまな機能を追加しながら、各社がしのぎを削っている。