「チバラキ」と一緒くたにされることを忌み嫌う“ライバル関係”にある千葉県と茨城県。最近、両県に新たなバトルが勃発した。
その火種となったのが、ブレイク中のゆるキャラ「ねば~る君」だ。茨城県をPRするキャラクター(非公認)で、「納豆の妖精」だという。誕生したのは〈710年前の7月10日〉だが、長い引きこもり生活を送り、2013年12月に活動を開始したらしい。
昨年9月、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)に出演して芸人顔負けのトークを披露したのをきっかけに一気に知名度をあげた。その後バラエティ番組やイベント出演のオファーが殺到、1月には写真集まで発売するなど、人気はうなぎ登りだ。
ところがこれにクレームをつけたのが、ゆるキャラブームの立役者「ふなっしー」を擁する千葉県民。「ふなっしーのパクリ」「茨城は千葉のマネをしている!」と怒り心頭なのだ。
着ぐるみの色こそ違うが、確かに輪郭や縦長の目、そして独特の“キモチ悪い動き”は兄弟キャラのようにも見える。ふなっしーが言葉の語尾に「なっしー」をつけるのに対し、ねば~る君は「~ネバ」をつける話し方がマネだという指摘もある。
しかし茨城県民はそんな批判も「ゆるキャラなんてそもそも似ている。言いがかり」と一蹴。さらに「ねば~る君はふなっしーにない“機能”が搭載されている」と強調する。
ねば~る君は嬉しいことがあると、みょ~んと体が3mほど伸び、目がハートになる。それらはふなっしーにはできない技だ。
「両者には“共演NG”の噂まで出ました。ねば~る君のトーク力はふなっしー以上で、毒舌やエロトークも難なくこなす。最近はねば~る君がふなっしーの出演枠を食っている」(テレビ局関係者)
話芸があまりに達者すぎるためか、一部では「中には有名事務所のお笑い芸人が入っている」との噂も飛び交っている。
さて、当人(?)たちは互いをどう見ているのか。ふなっしーは「いろんな意味でネバってほしいなっしー」と余裕の構え。一方、ねば~る君は、
「よくパクリと言って叩かれるネバだけども、それはねば~る君のことを知らない人が言ってるネバねぇ。納豆は叩くよりかき混ぜたほうが美味しいネバよぉ」
と、粘りけのある答え。そして先輩ふなっしーには「お体ご自愛くださいネバよぉ」と、やや“上から目線”のコメントを残した。
何ともゆる~いバトルである。
※週刊ポスト2015年3月6日号