投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の2月23日~2月27日の動きを振り返りつつ、3月2日~3月6日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は上昇。連日で昨年来高値を更新するリバウンド相場が続く中、週末には18865.39円と18900円に迫る局面をみせるなど、約15年ぶりの水準を回復している。ユーロ圏の財務相会合は今月末に期限を迎えるギリシャに対する金融支援策を4ヶ月延長することで合意。これを受けた20日の米国市場では、NYダウ、S&P500指数は最高値を更新するなか、週明けの日経平均は18500円を回復した。その後も過熱警戒感が根強いものの、年金資金と見られる買いが断続的に入っていたほか、海外勢と見られる資金流入が観測されるなか、押し目らしい押し目がない状況だった。
24日には安倍首相は海外の機関投資家らを前に講演し「エンジン全開の今年の日本を買わない手はない」、と述べたと報じられている。また、海外から日本に重要な投資をする企業に対し、副大臣、政務官を投資の相談相手にする「企業担当相」の創設を表明。「岩盤規制」の打破を目指す考えなども強調。国家公務員の年金資産を運用する国家公務員共済組合連合会は、資産構成の目安を見直して、国内株式の比率を8%から25%に増やすと発表したことを受けた26日の日経平均の上げ幅は200円を超えていた。週末こそ、高値更新後は利益確定の売りが観測されていたが、それ以上に押し目買い意欲の強さが感じられる需給状況に。
過熱警戒感が根強いなか、さすがに調整歓迎ムードが高まりそうである。ただし、楽観的なムードの中ではないため、ポジションが大きく買いに傾いているとは考えづらいところである。そのため、過熱を冷ますための調整一服を欲しているといったところ。ただし、断続的な年金資金流入などが観測される中では、理想的な調整は期待しづらいか。