NTTドコモは3月4日、広げた手の小指を見た時に第一関節と第二関節の間がえぐれたように凹んでいたら、スマホが原因かもしれない──とする注意喚起を行なった。KIZUカイロプラクティックグループ代表院長の木津直昭氏は、
「ドコモが公開した写真では第一関節と第二関節の間を丸く囲んで強調していますが、あの部分の骨は元々えぐれた形なんです。だからそれほど大騒ぎすることじゃありません」
と話し、誰でも多少は小指が変形したように見えると解説する。ただし木津氏は小指でスマホ下部を支える持ち方は止めるべきとも語った。
「えぐれた部分に引っ掛けやすいからといってそこで重さを支えると、今度は第一関節(指先側の関節)が薬指側に曲がって変形する恐れがあります。
他の指と違って小指は薬指側にしか筋肉がないので変形しやすい。そうなると指を曲げた時に痛みが出てきて、日常生活に支障が出る場合があります。とくに成長期の子供は注意が必要です」
木津氏はさらに「本当に怖いのは『ストレートネック』」とも指摘する。スマホを見るために背中を丸め、顔を下に向けた姿勢を長時間続けることで頸椎の自然な湾曲が失われてしまう状態のことだ。
「ストレートネックになると頭痛、肩こり、目眩、手の痺れなど様々な症状を引き起こします」(同前)
そうした「スマホ病」を予防するにはスマホを持つ腕の肘を逆の手で支え、目線が上がるようにすると良いという。
「文字を入力する際は目線の高さをキープしながら、小指で支えないよう両手を使うのがいい」(同前)
もちろん、最良の処方箋がスマホをいじる時間を減らすことなのはいうまでもない。
※週刊ポスト2015年3月27日号