近年注目される凶悪ストーカー事件のほとんどは、男性が女性をストーキングするというものだ。しかし、「ストーキングする女性と男性の割合はほぼ同じ」と言うのは、ストーカー問題に詳しいNPO法人「ヒューマニティ」理事長の小早川明子さんだ。
「統計では女性が加害者であるケースは約1割ですが、私たちが受ける相談件数としては15年前にこの仕事を始めたときからずっと変わらず男女半々です」
警視庁の統計を見ると、ストーカー行為者の性別は女性が13.6%(2012年)と圧倒的に少ない。しかし、これはあくまで警視庁に“被害者が相談”したケースのみの数字だ。
「女性は“刺されるんじゃないか”、“殴られるんじゃないか”という肉体的暴力を恐れて相談しますが、男性はそういう恐怖をあまり感じておらず、むしろ“周囲にバレたくない”などと考え、相談しない人が多いのではないでしょうか」(小早川さん)というように数字として表に出てきにくいと思われる。
“情が深い”女性こそがストーカー事件の加害者になることがあるようだ。
※女性セブン2015年4月2日号