ペットを飼う高齢者が増えているが、同時に増える「ペットロス」も問題にされている。シニア世代こそペットロスになりがちだというのは、新聞、雑誌などで猫と人の暮らしに役立つ情報を発信する猫観察家・猫専門ライターの岩田麻美子さん。
「今、子供が独立したシニア世代でペットを飼い始める人が増えています。自分を一番と思って懐いてくれるのでかわいいのは当然。我が子以上に溺愛するので、亡くしたときの喪失感が大きいんですよね。シニア世代が新たに猫を飼うときは、あと何年世話ができる のか、猫より先に自分が死んだときに世話を頼める人はいるか考えておきましょう。ペット=家族という考え方が定着し、ペットと一緒に入れるお墓も増えてきていますね」
東京猫医療センター院長で獣医師の服部幸さんは、高齢の猫を飼う上で注意すべき兆候があるという。高齢猫が水をよく飲むときは、腎臓病に注意が必要だという。
「猫は死ぬ間際、暗い場所を探す、お風呂場のタイルや玄関など冷たい場所にいきたがることが多いんです。病気で多いのは腎臓病で、高齢猫で水をよく飲むようになったり、おしっこのにおいが変わったら要注意。猫は症状を表に出さないので、10才を過ぎたら検診を受けて。我が家の猫が今年1月1日に突然死しました。医師として、飼い主として、何ができたのか複雑な思いでした」(岩田さん)
※女性セブン2015年4月9日・16日号