米FDAで医療機器として承認された「PARO」
要介護認定者(要支援含む)が600万人に迫りつつある一方で、介護施設やスタッフの不足は深刻な問題となっている。
政府は在宅介護を推進するが、家庭内の担い手も仕事と介護の両立に四苦八苦している。そんな疲弊する介護現場を変えつつあるのが、人間工学を駆使して開発された最新のロボットだ。日本が誇る先端技術で人間の肉体的・精神的負担を大幅に軽減する最新ロボットのなかには、アニマルセラピー効果で脳機能を改善する「アザラシロボ」もある。
タテゴトアザラシの赤ちゃんに模したロボットがアニマルセラピー効果で認知症患者の脳機能を改善し、癒やしを与える。多数のセンサーや人工知能の働きによって人間の呼びかけに反応し、抱きかかえると喜び、邪険に扱えば悲しい鳴き声を発するなど豊かな感情表現を見せる。重さが新生児と同等の2.7kgなので、抱っこすれば昔の子育てが脳裏に甦る。アメリカではFDA(食品医療品局)によって医療機器として承認されている。
■PARO(NDソフトウェア)
価格:45万3600円(3年保証付き。1年保証は38万8800円)
※週刊ポスト2015年4月24日号