洗濯は洗濯機に任せておけばOKな、“ラク家事”と侮るなかれ! どんなに高性能な洗濯機を使っていても、使う側に正しい知識がなければ、色落ちや縮みといった、取り返しのつかない失敗の原因に。そこで、洗濯機での基本的な洗い方からシミ抜きのコツまで、“洗濯のプロ”の中のプロが指南。
縦型、ドラム式、二槽式…洗濯機はどれがいいのだろうか。クリーニングのプロ、白栄舎クリーニングを経営するシミ抜き職人・宇井直樹さんのおすすめは二層式だ。
洗浄力は変わらないが、それぞれにメリット、デメリットが。たとえば、ドラム式は少ない水で洗えるので節水に。また、洗濯物同士が絡みづらいので、生地も傷みにくいが、価格が少々高め。一方縦型は、洗濯物同士をこすり合わせて洗うので、泥などの固形の汚れが落ちやすい。半面、衣類が絡みやすく生地が傷みやすい。
「プロが使っているのは二槽式。洗濯&すすぎと脱水が同時にできるので大量の洗濯物を処理できますし、構造が簡単で壊れにくい。また、各工程を手動で設定できますから、衣服への負担が減らせて理想的といえます」。
いいクリーニング店の見分け方は、シミ抜きに前向きかどうかで判断を。
多くのクリーニング店の指導をしてきた宇井さんいわく、クリーニング店は技術力の差が激しく、失敗やクレームを恐れて、何もせずに返却する店も少なくないので、いい店を選ぶ目を持つことがかなり大切。判断の目安は、シミ抜きへの姿勢だという。
「よくあるのが、“洗濯表示”を見ただけで、『うちではできない』と即決する店や、ブランド品というだけで受け取りを拒む店。受け付けるときに、いつ・どうしてついたシミかなどを詳しく聞いて相談にのってくれ、失敗する可能性を示しながらも挑戦してくれるような店は、誠意があるといえます。また、色修正が行える店もおすすめです。品質以外にも、洋服や着物のことをよく知っていたり、いろいろなアドバイスをくれる店もいいと思います」。
※女性セブン2015年5月14・21日号