今季の巨人・原辰徳監督の采配は混乱を極めている。代表的なのは開幕前に阿部慎之助を一塁にコンバートして捕手に戻すことは「99%ない」と宣言しながら、開幕わずか6試合で捕手に戻したことだ。
選手への接し方の変化にも「今季限り」の決意が窺えるという。開幕から中軸を打っていた村田修一が絶不調に陥ると、露骨にこき下ろした。
「打線の活性化のために獲得した外国人・フランシスコのノルマを聞かれた際、“20試合3打点以上”と答えた。これは明らかに当時の村田の成績を意識したもの。選手の反骨心をかきたてるためといえば聞こえはいいが、村田はああ見えて繊細なので完全に逆効果。その後は目も虚ろになるなどかなり気にしていました。原監督は村田の性格をよく知っているはずなのですが……」(巨人担当記者)
若大将イメージを捨てたような“変節”について巨人の重鎮OBが語る。
「原はかなり早い段階から、今季で終わろうという思いを持っていたようだ。きっかけは昨年、松井秀喜が臨時コーチとして招聘された時だろう。あの時に散々、マスコミに松井待望論を書かれ、プライドはズタズタにされた。ならばお望み通りスッパリと辞めて、最終年の今季くらいは好き放題にやりたいという思いが強まったのではないか」
※週刊ポスト2015年6月26日号