国民生活は円安による輸入物価高騰の直撃を受けている。すでに食品などの値上げが始まっているが、この夏以降も値上げラッシュは続く。
7月1日に山崎製パンが食パンや菓子パンなどを平均2.6%値上げするのをはじめ、永谷園はお茶漬けなど66品目を5~10%、ユニクロも昨年秋に続いて2年連続で秋冬物商品の2割を平均10%値上げする。
8月にはカゴメがソース63品目(4~10%)を値上げ、日本郵便も「ゆうパック」の基本料を平均4.8%引き上げ、9月からはアサヒビールが国産・輸入ウイスキーと輸入ワイン201品目を2%から最高44%値上げする。
実質賃金は下がり、生活必需品が上がり続けるのだから国民が財布の紐を締めるのは当然だ。4月の消費支出は、物価が上がっているにもかかわらず、逆に前年比1.3%減と13か月連続のマイナスを記録した。国民は消費増税で一斉に買い控えが起きた昨年4月よりモノを買わなかった。否、買いたくても買えなくなっているのだ。
※週刊ポスト2015年6月26日号