昨今、「サードウェーブコーヒー」ブームが到来している。アメリカでコーヒーが大量生産されるようになったのが“第一の波”で、スターバックスやタリーズなど、シアトル系の深煎りコーヒーブームが巻き起こったのが“第二の波”。そして豆の原産地にこだわったシングルオリジンのコーヒーで贅沢な一杯を味わうというのが“第三の波”だ。ブルーボトルコーヒーがその代表例だ。
こうした「サードウェーブコーヒー」を飲んでいそうな男性のことを、コラムニストの辛酸なめ子氏が「サードウェーブ系男子」とネーミング。ホンモノ志向でおしゃれ、そして近頃話題の「ていねいな暮らし」というキーワードを追求していそうな男子のことを指し、最近増殖中のようだ。
こうした「サードウェーブ系男子」は、どんな生態なのか。実際に「サードウェーブ系男子」の彼氏がいるという女性・Aさん(26歳・マスコミ)が語る。
「最近、彼氏が友達の影響を受けてコーヒーにハマりはじめたんですよ。まずエスプレッソマシーンを購入してきて、自宅でラテを淹れ、私にドヤ顔で振舞ってきました。『エスプレッソはすぐに飲まないと酸化して風味が変わるから、早く飲んで』とか言ってきたのが面倒くさかったですね。
最近では、自分で豆を買ってきてコーヒーを淹れるようになり、イヤではないですけど、流行りに寄せすぎている感じがちょっと引きます。あまりに“丁寧な暮らし”を押し付けてくると、ちょっとウザいです」(Aさん)
また別の女性・Bさん(27歳・保険会社)も、元カレが「サードウェーブ系男子」になってしまったと、嘆息する。
「最近、元カレが(写真共有SNSの)インスタグラムにマクロビオティック系のお菓子や、コールドプレスジュース、(スペシャリティコーヒー専門店の)猿田彦珈琲の写真とかを、おしゃれに加工して載せるようになったんです。正直、私の友達も彼のインスタを見ているので、痛いからやめてほしい。
彼女に振られたのをきっかけに新しいライフスタイルに変えているのか、いかにも最近の流行りに乗っかったっていう感じなんですよね。おしゃれ感を出そうとして、逆に滑っているパターン」(Bさん)
どうも、散々な言われようである……。生活に心の余裕を感じさせ、かつおしゃれな雰囲気を醸し出す「サードウェーブ系男子」だが、当人たちの思惑に反して、一部の女性にはこだわりが強すぎると映ってしまうケースもあるようだ。