世の中には様々なクレジットカードや電子マネーがあるが、一体どれがお得なのか? 消費生活評論家・岩田昭男に電子マネーにお得な使い方について聞いた。
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レジの読取機にかざすだけで、「ピッ」と支払いが終わる電子マネー。この手軽さが何とも爽快で、一度使うとやみつきになります。さらに、クレジットカードとの一体型タイプなら、現金を持ち歩かなくてもチャージができたり、チャージ分にもポイントが付いたりしてお得です。
買い物系の代表的な電子マネーのひとつに、セブン&アイHLDGS.が発行する「nanaco」があります。これにチャージできるクレジットカードはいくつかありますが、同グループが発行している「セブンカード・プラス」を選ぶのがおすすめです。このカードには、クレカ単体(nanaco紐付型)と、「クレカ+nanaco」一体型があります。チャージしてポイントを稼ぐことを考えれば、一体型を持つ方が便利です。
「セブンカード・プラス」の特長は、買い物利用分すべてにnanacoポイントが付くことです。また、昨年まではnanacoへのチャージにはポイントが付きませんでしたが、今年の3月から、200円につき1ポイント(0.5%)付与されることになりました。還元率はそれほど高くないものの、さまざまなお得が隠されています。
たとえば、前回も少し触れた“二重取り”が可能です。まず、クレカに搭載されているnanacoにチャージして、0.5%のポイントを獲得。そのnanacoを使って買い物すると、100円で1ポイント貯まります。ポイント還元率は、合計で1.5%です。チャージだけなら0.5%で終わりですが、買い物などに使うことでポイントが跳ね上がります。
クレカ利用時のポイントは、店舗によって0.5~1.5%と還元率が変わるので、注意が必要です。セブン&アイグループの中核店で利用すると1.5%の還元を受けられますが、系列店(西武百貨店、そごうなど)では1%、一般加盟店(VISA、JCB)では0.5%と、下がっていきます。したがって、お得優先で考えるなら、セブン-イレブンやイトーヨーカドーでは積極的にセブンカード・プラス(クレカ)を使い、他はnanacoの二重取りでしのぐというやり方がよいでしょう。
いずれにしても、セブン-イレブンやイトーヨーカドーをよく利用する人は、それらの店舗でセブンカード・プラスを使うのが正解です。チャージの手間がかからず、還元率が最高。そのうえ買い物の履歴が残るので、家計簿代わりにもなります。また、イトーヨーカドーをよく利用する人なら、多くの商品が5%割引になる「ハッピーデー」(毎月8のつく日)にまとめ買いをするとよいでしょう。
セブン-イレブンもイトーヨーカドーもあまり利用しない、デニーズでたまに食事するだけという場合は、nanacoの二重取りで充分だと思います。
近くにある店や買い物の状況によって、カードの使い方も変わってきます。自分に合わせて活用してください。
※女性セブン2015年7月23日号