中国人観光客による家電量販店やディスカウントストアにおける「爆買い」は今やよく目にするようになったが、国内の「高級マンション」すらも物色対象となっている。それに伴い、都内の高級マンションでは中国人への不満が高まっている。
購入2年目という湾岸エリアのタワーマンション住人(40代男性会社員)が顔を真っ赤にして訴える。
「マンション最上階に居住者専用のパーティルームがあって、中国人居住者が大勢の友達を呼び、夜な夜なドンチャン騒ぎを繰り広げている。酔っ払って大声の中国語が飛び交い、日本じゃないみたい。後片付けをせず、翌日は部屋中がゴミだらけです。マナーも悪く、ゴミを分別せず手当たり次第、敷地内に捨てていく。中には組合に払う“管理費”を無視する住人もいる」
大手デベロッパーはそうした中国人の実態を「隠蔽」していると指摘するのは、『やってはいけないマンション選び』(青春出版社刊)の著者で不動産ジャーナリストの榊淳司氏だ。
「中国人が好んで購入するのは、銀座、六本木、湾岸など、本国で一族や友人に自慢できる有名なエリア。派手好きなお国柄のため、タワーマンションやプール付きのセレブマンションも人気がある。
中国人のマンション爆買いはかなり進んでいますが、大手デベロッパーはナーバスになり、私の取材に対して中国人居住者数を明かしませんでした。情報を明らかにすることで日本人の買い手が減り、資産価値が下落することを怖れているのではないでしょうか」
※週刊ポスト2015年7月31日号