永田町で“将来の総理候補”としてにわかに注目を集める男がいる。民主党の玉木雄一郎・衆院議員(46)である。本誌7月3日号の永田町ウォッチャーが選ぶ「次の総理候補」に民主党から唯一ランクインし(9位)、『FLASH』8月4日号の政治記者101人が選んだ「5年後の総理」ランキングでも民主党トップ(9位)。財務省出身の玉木氏は政策を作るだけなら官僚でいればよかったが、政治家はそれではダメだと語る。玉木氏に問うた。
──政策だけやるのはダメだというのは、これまでの民主党の欠点と裏返しですよね?
「党内で自分の正しさを競うよりも、自分がどれだけ譲れるかをもっと競うべきだったのではないかと感じます。民主党が反小沢・親小沢と分かれた当時、離婚しそうな両親を下から眺めているような気持ちでしたが、民主主義は数だというのも現実です。
それをいい続けたのは小沢さんだったのに、数を減らそう減らそうとするこの動きは何なんだと思っていた。原点を忘れているなと思った。初当選で与党になって、その後権力を手放したことのもったいなさを痛感しています」
──岡田克也代表は政権交代をかなり長期スパンで考えているようですが。
「私は5~6年で考えています。2020年の東京五輪の年かその翌年の衆院選挙で、もう一回政権に復帰する戦いをしたい。そして、政権についたときには当選5期くらい。大臣をやらせていただけるぐらいの準備はしておきたいですね。次の参院選は、自民に対抗する軸となる政党を決める“準決勝”だと思っています。
民主党には裏方で汗をかくという文化が薄かったのではないかという反省はあるので、今は国会対策や選挙対策に全力で取り組みたい。特に、新人発掘に力を入れたいと思います」
聞き手●藤本順一(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2015年8月21・28日号