国際情報

中国各地に作られた大型ショッピングモール 続々廃墟状態に

 中国株が急落した。上海株式市場の株価が6月中旬以降の3週間で3割も下落し、7月8日には中国の全上場企業の約半数にあたる1400社以上が自社株の取引停止を申請するという異常事態になった。GDP世界第2位に上り詰めた中国で、いま何が起こっているのか? 大前研一氏が解説する。

 * * *
 そもそも中国経済の繁栄には実体がなかった。中国経済の足場は、国家が所有している「土地」にある。中国政府が土地を40~70年リースで貸し付け、その開発に“影の銀行”(シャドーバンキング)が高金利のイカサマ融資を付けて地方同士を競わせることで成長していくという仕掛けだった。

 都市では農民から収奪した土地を商業地や工業団地、住宅地に転換し、そのプロセスでデベロッパーに便宜を図った地方政府の役人たちが袖の下で私腹を肥やしてきた。ところが、もはや不動産は全く需要がなくなっている。たとえば住宅は、すでにミドルクラスの金持ちの多くが2~3軒の不要な物件を所有している。つまり、実需ではなく投機用として住宅を建設してきたわけだが、それが今や飽和状態に達してしまったのである。

 また、中国各地で続々と建設されてきた大型ショッピングモールは、テナントが入らなくて廃墟状態になっているケースが多い。買い手がつかなくてゴーストタウン化したマンションは「鬼城(グイチャン)」と呼ばれているが、昨今はショッピングモールも鬼城化しているのだ。

 その理由は二つある。一つはテナントの拡大スピードよりもショッピングモールの増加スピードのほうが速いこと、もう一つはアリババの「淘宝網」(taobao)などのeコマースが発達した結果、ショッピングモールに出店してコツコツと全国展開していくよりもeコマースに注力したほうが手っ取り早く全国から集客できてコストもかからないことだ。 日本ではあまり報じられていないが、このショッピングモールの鬼城化も、実はあちこちで深刻な問題になっている。

トピックス

2件の暴行容疑で逮捕、起訴されていた石野勇太容疑者(32)。新たに性的暴行に関する証拠が見つかり、3度目の逮捕となった
《独自》「いい孫だったんですよ」女児に不同意性交、男児には“しょうゆ飲み罰ゲーム”…3度目逮捕の柔道教室塾長・石野勇太被告の祖母が語った人物像「最近、離婚したばかりで…」
NEWSポストセブン
狩野舞子
《元女子バレー狩野舞子》延期していた結婚発表のタイミング…大谷翔平との“匂わせ騒動”のなか育んだ桐山照史とステルス交際「5年間」
NEWSポストセブン
韓国籍の女子学生のユ・ジュヒョン容疑者(共同通信)と事件が起きた法政大学・多摩キャンパス(時事通信フォト)
【法政大学・韓国籍女子学生ハンマー暴行事件】「日本語が上手くなりたい。もっと話したい」容疑者がボランティアで見せていた留学生活の“苦悩”
NEWSポストセブン
2025年初場所
初場所の向正面に「溜席の着物美人」登場! デヴィ夫人の右上に座った本人が語る「観客に女性が増えるのは相撲人気の高さの証」
NEWSポストセブン
たぬかな氏が明かす誹謗中傷の実態
「ネットの誹謗中傷は止まらない」 “170cm以下の男に人権ない”で炎上を経験…たぬかな氏が分析する加害者の特徴とその心理
NEWSポストセブン
たびたび人気メニューを生み出す牛丼チェーン店・松屋。今回の新作は”激辛四川料理”だ(松屋公式Xより)
「辛すぎて完食できない…」「あるまじき量の唐辛子」激辛好きの記者も驚き…牛丼チェーン・松屋の新メニュー『水煮牛肉』 本社が語った“オススメの食べ方”とは
NEWSポストセブン
ミャンマーとタイの国境沿いの様子(イメージ)
《「臓器売られる覚悟」「薬を盛られ意識が朦朧…」》タイ国境付近で“消える”日本人女性たち「森林で裸足のまま保護」
NEWSポストセブン
小室圭さん(左)と眞子さん(右)
小室眞子さんの“後見人”が明かすニューヨークでの生活と就活と挫折「小室さんは『なんでもいいから仕事を紹介してください』と言ってきた」
女性セブン
ビアンカ・センソリ(カニエのインスタグラムより)
《“ほぼ丸出し”ファッションに賛否》カニエ・ウェスト、誕生日を迎えた17歳年下妻の入浴動画を公開「彼なりの円満アピール」
NEWSポストセブン
販売されていない「謎の薬」を購入している「フェイク動画」(instagramより。画像は一部編集部にて加工しています)
「こんな薬、売ってないよ?」韓国人女性が国内薬局「謎の薬」を紹介する“フェイク広告動画”が拡散 スギ薬局は「取り扱ったことない」「厳正に対処する」と警告
NEWSポストセブン
教室内で恐ろしい事件が(左は現場となった法政大多摩キャンパス内にある建物、右は教室内の様子)
「女子学生の服が血に染まって…」「犯行直後に『こんにちは!』」法政大・韓国籍女子学生が“ハンマー暴行”で逮捕、学友が語った「戦慄の犯行現場」
NEWSポストセブン
中居正広の女性トラブルで浮き上がる木村拓哉との不仲
【全文公開・後編】中居正広の女性トラブル浮き上がる木村拓哉との不仲ともう一つの顔 スマスマ現場では「中居のイジメに苛立った木村がボイコット」騒ぎも
女性セブン