参院平和安全法制特別委員会での採決が迫った9月16日夜、鴻池祥肇・委員長のいる理事会室の前には採決に抗議する野党議員が集まり、与党議員や秘書も入り乱れての大混乱、その中で“最前線”に立ったのがピンクのハチマキを頭に巻いた野党の女性議員の集団だった。
そんな彼女たちが巻き起こしたのが「セクハラ騒動」だった。理事会室前の野党議員たちを与党側が排除しようとしたところ「セクハラだ!」という怒声が飛んだ。
理事会室前の混乱の中で、「自民党の石井浩郎(参院議員)がセクハラした!」という男の大声があがった。石井さんの目の前にいた民主党の女性参院議員は「えっ、触られてないけど」と戸惑っていたという。
「石井がセクハラ」発言の主について、現場にいた複数の関係者の証言で、民主党の津田弥太郎・参議院議員の名が挙がった。
津田氏は委員会採決の際に、委員長席での乱闘とは離れた場所で、自民党の大沼瑞穂氏を引き倒し、怪我を負わせたことが「セクハラ暴行」だと問題になっている議員だ。津田氏に質した。
──「石井議員がセクハラした」と叫んだと複数の関係者が証言している。
「何をいっているの! 現場のなかで様々なことはあります。ありますけど、あなた方がかかわるような問題ではありませんので」
──どういう意図でセクハラと発言したのか。
「いやいやだから、それ以上もそれ以下もありません。あの混乱の中で様々なことがあったんだろうと思います。いろんな揉めごとがあったことは事実ですよ。それをいちいちあなた方に説明する必要はありません」
──度が過ぎた行為ではなかったか。
「失礼だよ! 君は!」
最後は一方的に電話を切った。
※週刊ポスト2015年10月9日号