【書籍紹介】『テルアビブの犬』小手鞠るい/文藝春秋/1400円+税
戦後、廃品回収をしながら生きる80代の祖父と少年・ツヨシは、ある日、路上で瀕死の犬を見つけた。あばら家に連れて帰り必死の看病の末、奇跡的に蘇った牝の老犬はソラと名付けられふたりの希望になった。
〈いつまでもいつまでも、ソラが僕らといっしょにいてくれますように〉。貧困と逆境の中でも心の優しいツヨシは、ソラに未来を聞かせ、ある夢を語るが……。少年と犬の絆と衝撃のラスト。『フランダースの犬』へのオマージュ作。
※週刊ポスト2015年10月9日号