キッシンジャー・元米国務長官は中国共産党機関紙「人民日報」との単独会見で、習近平国家主席について、「今後必ず中国史上最も偉大な指導者の1人になるだろうことは間違いない」などと発言し、習氏を極めて高く評価した。
キッシンジャー氏は2012年、習氏が中国の最高指導者に就任した際にも、「習近平氏は自信をもっており、非常に強力で有能な指導者だ」と手放しで誉めており、ネット上では「あまりにも誉め過ぎ。もう92歳で、だいぶん耄碌しているのでは」との辛辣な書き込みが出ている。
人民日報によると、同紙記者はキッシンジャー氏のインタビューのために時間通りにオフィスを到着したが、少し待たされた。これについて、キッシンジャー氏は会見冒頭で、「いくつかの電話が入ってきて、インタビュー時間に遅れてしまった」と詫びた。
これに対して、記者は「1日に何時間、仕事をしているのですか」と尋ねたところ、「1日15時間」と答えたという。
記者は習氏がキッシンジャー氏について、「キッシンジャー博士は常に新たな角度で物事を見ている。その観察眼は素晴らしい。彼は我々に新たな視点でのものの見方を教えてくれている素晴らしい人物だ」などと称賛したことを紹介しつつ、習氏についての同氏の見方を尋ねた。
「習主席は中国の10億以上の国民のために奮闘している。中国経済は現在最も発展しており、習主席の指導者としての手腕は高く評価され、今後、中国史上でも最も偉大な指導者の1人として記憶されるであろう」と指摘している。
さらに、キッシンジャー氏はインタビュー後、記者の手をとり、「私は中国の人と話をするのが好きだ。中国の独立自主外交政策も素晴らしい」と笑顔を浮かべて話したという。
これについて、ネット上では「キッシンジャー氏は誉め過ぎだ。中国からいくら金をもらっているんだ」「キッシンジャー氏はお世辞ばかり。いつから学者から政治家に転向したのか」などと辛辣な書き込みが目立つ。
キッシンジャー氏は米国の中でも最大の親中派人士として知られ、中国から毎年招待を受けているほか、中国の関係機関からキッシンジャー氏の事務所に多額の寄付金が寄せられているとの報道もある。