日本郵政グループ3社(日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険)の超大型IPO(新規上場)が11月4日に迫り、市場関係者が色めき立っている。
販売を引き受ける証券会社の営業も熱を帯びる。東京・杉並区内の住宅街では、区外にある大手証券の支店が作成した郵政株購入の案内チラシがポストに投函された。遠方エリアにも営業をかける力の入れようだ。個人投資家も続々参戦している。
「何とか公募で手に入れようと申し込みが殺到して、当社の割り当てに対する倍率は100倍にも上る。しかも初めて証券口座を開くという方が多く、当選確率を上げようと家族で複数の口座を開設したケースも目立ちます」(ネット証券幹部)
日経CNBCコメンテーターを務める平野憲一氏(ケイ・アセット代表)の話。
「日経CNBCの番組で日本郵政グループのIPOに申し込んだかどうかを個人投資家にアンケートしたところ、50%以上が申し込み、約20%が上場後に購入したいと回答しており、関心の高さがうかがえます」
グループ3社を同時上場させる今世紀最大のIPOはすでに抽選の申し込みが終わり、売り出し価格はゆうちょ銀行が1株1450円、かんぽ生命が同2200円と決まった(日本郵政の売り出し価格は10月26日に決定)。
今回売り出される株数は日本郵政が4億9500万株、ゆうちょ銀行が4億1244万株、かんぽ生命が6600万株。最低売買単位はいずれも100株となっている。
※週刊ポスト2015年11月6日号