今や日本では、15才未満の子供の数よりもペットの数の方が多い。しかし、意外と知られていないのがそのペットの嗜好。良かれと思ってしていることが案外煙たがられていることも…。
仲良くペットと暮らすために知っておきたい、猫の本音を東京猫医療センター院長の服部幸さんに聞いた。まずは、猫の食の好み。日本ではすっかり魚をくわているイメージがあるが、どうなのか?
「猫は肉食動物のため、動物性たんぱく質を必要とします。欧米のキャットフードは魚以外の肉類を原料にしたものが一般的。本来猫は陸で暮らしているので、カツオやマグロなどの魚類に出会うはずはないんです。たまたま日本人の食生活が魚中心だったため、そのおこぼれを預かるうちに、“猫=魚好き”のイメージがついたようです。嫌いではないけど、“魚好きと決めつけないで”というのが本音でしょう」(服部さん、以下「」同)
さらに、猫の首輪には鈴が定番と思われがちだが、実は大迷惑だとか。
「猫は人とくらべて聴力がすぐれています。首元に鈴がついて、動くたびにリンリン鳴っていたら、うるさくてストレスになります。また、首輪に猫の手や爪が引っ掛かって事故を招くケースも多いので、あえてつける必要はないでしょう」
また、ネットでもしばし話題になる蛇口から直接水を飲もうとする猫たち。これはどういうことなのか?
「確かに、飼い主が用意した水は飲まず、わざわざ蛇口の水を飲みたがる猫も多いですね。これは、目の前を流れる水の方が、おいしそうに見えるから。猫にとって新鮮だと直感でわかるともいえます」
※女性セブン2015年11月12日号