プロ野球の2015年シーズン、セ・リーグ優勝はなかなか決まらなかったが、高いレベルでの鍔迫り合いとはいえない低レベルな争いが最後まで続いた。煮え切らない試合が続いたファンはひいきチームに対し歯がゆい思いをしたことだろう。阪神ファンの作家・高橋三千綱氏が語る。
「打てない、守れない。8月の巨人との首位攻防戦で3タテを食らった時点で終わったと思った。クライマックスシリーズ(CS)はおまけみたいなものでしたね」
最終的にはCSで敗北、和田豊監督が退任した。
「地味だしコメントは面白くないし、皆から辞めろといわれ続けた監督だった。それでも動じず4年でAクラス3回。強靱なメンタルは歴代1位かも。今となっては名将だったのかなとも思う(笑い)」(同前)
OBで元監督の藤田平氏はこう語る。
「昨年を終えた時点で岡田彰布監督に交代するはずが、CSで巨人に勝ってしまい和田が続投。これが一番の大問題だった。いなくなると思っていた監督が居座り、選手が戸惑ったまま1年戦った影響は大きかった」
ここまでいわれても結局CSに導いた和田監督は、やっぱり名将だったのかも。
※週刊ポスト2015年11月13日号