多くの人が良いと思って実践している、あんな健康法やこんな健康法。しかしそれは、体に良いどころか、むしろ逆効果になってるかもしれない。
『先生、医者代減らすと寿命が延びるって本当ですか?』を上梓した近藤誠医師に、健康法の知識を教えてもらった。
かつてコーヒーは、「がんになる」「シミを増やす」などといわれていたが、現在は、それらの説が次々と覆されている。
「国立がん研究センターを中心とする研究班は、40~69才の男女9万人を10年間追跡調査して、『1日に5杯以上コーヒーを飲む人の肝臓がんの発症率は、飲まない人の4分の1』と発表しました。
がんで日本女性の死亡率がもっとも高いのは、大腸がんです。岐阜大学グループによると、コーヒーを飲まない人と1日1杯以上飲む人を比較したところ、後者の女性の大腸がん発症率が半分以下に抑えられているとわかりました」(近藤医師)
コーヒーとシミの関係を調査したのは、お茶の水女子大学。
「30~60代の女性のシミを、お肌の奥に潜んでいる予備軍まで測定し、コーヒーを飲む量や日頃の生活習慣で比較。するとなんと、『コーヒーをたくさん飲む人ほど、シミの量が少ない』と、判明したのです。
スウェーデンとフィンランドの合同チームの20年以上にわたる調査では、中高年でコーヒーを1日3〜5杯飲んでいたグループだけが、高齢になった時にアルツハイマー病や認知症を発症するリスクが65%も低かったと報告されています。紅茶では、その差がみられませんでした。これらのデータから、『コーヒーは健康・美容・長寿にいい万能薬』といえるでしょう」(近藤医師)
※女性セブン2015年12月3日号