12月18日18時30分に、全世界同時公開される『スター・ウォーズ』(以下、SW)の最新作『フォースの覚醒』。
映画のヒットにより、ルーカスはSWに関するさまざまな権利を持つようになった。その1つがグッズだ。『どっちのスター・ウォーズ』(中央公論新社)の著者で映画ジャーナリストの立田敦子さんはこう語る。
「SW以前には、映画のグッズ販売はありませんでした。そこもルーカスの先見性の素晴らしいところだと思うのですが、彼は、マーチャンダイジング(商品化計画のこと)の権利を手に入れ、フィギュアやTシャツなど、映画関連商品を作り、売り出して、それも大ヒットしたんです」(立田さん・以下「」内同)
着物のような格好をしたルーク、三つ編みをおだんごにしたヘアスタイルのレイア姫、ロボットのC-3POやR2-D2など、多彩なキャラクターの登場も、グッズ展開を見越したからかもしれない。
第1作目『新たなる希望』でルークを演じたマーク・ハミルは、これが映画デビュー作。ソロ役のハリソン・フォードも映画『アメリカン・グラフィティ』に出ていたものの、当時は大工仕事と俳優のかけ持ちだった。
「ルーカスはエピソード4の撮影時、無名性にこだわっていました。それもSWをおとぎ話にしたかったから。顔の知れたスターだと、どうしてもイメージがつきまとうから、色のついてない新人を起用。SWからスターが生まれる仕組みを作ったことも、ルーカスのすごさだと思います」
レイア姫の候補にもジョディ・フォスターの名が挙がっていたが、彼女は映画『タクシードライバー』で子役ながらすでに高評価を集めていたため、起用されず。
「逆に三船敏郎はオファーを受けていたようですが、SWを子供向けの映画だと思っていて、断ったらしいです」
ちなみに、SWに出たいと名乗りを上げるスターは多いが、ほとんど叶っていない中、現ジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグがみごと新作へのカメオ出演(映画にクレジット無しでゲスト出演すること)を果たしている。どうやらストームトルーパーの1人に扮しているようだ。
SWといえばオープニングで流れる壮大なメロディーを思い浮かべる人も多い。これを聴くだけで、遠い銀河の世界にひとっ飛びできるところも、熱烈的なファンを生んだ要因だ。
「音楽担当のジョン・ウィリアムズはSW以前にも映画『ジョーズ』などで恐怖心をあおるメロディーをつけるなど、音楽で映画の世界観を印象づけることに定評のある人。
SWでは映画全体だけではなく、ダース・ベイダーの登場場面で流れる暗くぶきみな『インペリアル・マーチ(ダース・ベイダーのテーマ)』など、彼の音楽により、キャラクターの深みが増したと思います」
ちなみに『インペリアル・マーチ』が起用されたのは2作目から。以降、SWを象徴する重要な曲として愛され続けている。
※女性セブン2015年12月24日号