中国不動産最大手会長が英で大邸宅購入
中国の不動産デベロッパー最大手で、シネマコンプレックスなども手掛ける万達グループの総帥、王健林会長がロンドンの最高級住宅街にある大邸宅を8000万ポンド(約136億円)で購入したことが分かった。しかも、キャッシュ払いだったという。英BBC放送が報じた。
王氏が購入した物件はロンドンのケンジントン・プレース・ガーデン地区にあり、近隣には英人気サッカーチーム「チェルシー」のオーナーやロシア人ビジネスマンの富豪の大邸宅のほか、ノルウェー大使館がある。
王氏が購入したのは19世紀初頭からのビクトリアン建築(1837~1901年)の重厚な家屋だ。
万達グループは現在、ロンドン中心部で、建設総額7億ポンド(約1190億円)もの最高級高層ホテルの建設プロジェクトを推進しており、この大邸宅は王氏がロンドンで指揮を執ったり、英国の知名人らを接遇するなどの一大拠点になるとみられる。
BBCによると、王氏の総資産は200億ポンド(約3兆4000億円)としている。また、万達グループのホームページによると、同グループは中国全土で109か所の大規模ショッピングモールをてがけ、69の五つ星ホテルを建設するほか、複合型映画館(シネマコンプレックス)や99軒のデパートも作っている。
現在では米シカゴに9億ドル(約1080億円)を投じ89階建て高層ビルを建設し、自社ブランドの「ワンダ・ホテル」などを展開。これは米国での初の大型不動産投資で、2018年に開業予定。
英ロンドン、スペインのマドリードでも自社ホテル建設に着手するなど、王氏は「2020年までに世界の主要12~15都市にワンダの五つ星ホテルを開き、国際的な影響力を持つ中国のホテルブランドをつくる」とその野望を隠さない。
さらに、米映画産業2位のAMCを買収し、山東省青島市に80億ドル(約9600億円)を投じて撮影所や映画セットなどを含む一大映画センターを建設し、お披露目の記者会見にはレオナルド・ディカプリオやニコール・キッドマン、ジョン・トラボルタらを招待するなど、その派手なパフォーマンスで人々の度肝を抜いている。