書き初め、走り初め、買い初め…、年の初めにすべきことは数あれど、女性なら「美容初め」も忘れないでおきたいところ。『ひとさじのはちみつ・自然がくれた家庭医薬品の知恵』(マガジンハウス刊)の著者・前田京子さんが、読んだらすぐに取り入れられる、今年の初美容にぴったりなはちみつの取り入れ方を教えてくれた。
効果をいちばん実感しやすいのは、“寝る前にひとさじのはちみつをなめること”だという。
「歯を磨いたあとにひとさじ、口の中に塗り広げるイメージで。虫歯を心配する人もいるかもしれませんが、実は、はちみつは歯磨き粉代わりになるくらい、虫歯のミュータンス菌を殺菌し、善玉菌を助ける働きがあり、虫歯予防、口臭予防になります」(前田さん)
この寝る前のひとさじだけで、体に必要な各種ビタミンやミネラル類をバランスよく補え、腸内環境を整えるばかりか、免疫力アップや風邪予防、美肌効果が期待でき、良いことずくめなんだとか。
「はちみつの主成分はブドウ糖や果糖などの単糖類(それ以上分解されない糖類)なので、胃に優しく、吸収も速く、速効の疲労回復剤にもなります。一度やってみると次の日には口の中もさっぱり。効果が実感できるので、毎日続けたくなると思いますよ」(前田さん)
さらに、はちみつは粘膜や傷のケアに最適だという。
「口内炎やのど・鼻・目の乾燥、傷口などのケアができます。たとえばのどの痛みには、ティースプーン1杯ほどを飲み込んで、患部にはちみつが届くように上を向きながら、頭をゆっくりと回転させましょう」(前田さん)
鼻や歯茎には、綿棒にはちみつをつけ、炎症を起こしている箇所に塗りこむといい。また、普段のスキンケアとしては、洗顔料やクレンジング剤に小さじ1杯ほどのはちみつを混ぜて使うと、ベタつくことなく保湿でき、吹き出物の予防となるのでオススメだ。
このはちみつ美容健康法、大切なのははちみつの選び方。
「“天然はちみつ”または“純粋はちみつ”を選びましょう。“加工はちみつ”は、美容や健康の効果は期待できません。もう1つのポイントは、“非加熱”もしくは“低温加熱”であること。はちみつは、40℃以上になると、含まれている、生きた酵素や活性ビタミンが少しずつ死んでしまうんです。商品に表示がない場合は、メーカーやお店の人に確認しましょう」(前田さん)
美容に適したはちみつは、数こそ少ないが、一般のスーパーでも取り扱っている。また、ネット通販やデパ地下、はちみつ専門店などでも入手できる。
乾燥状態が続く今、寝る前の“ひとさじのはちみつ”で、健康と、乾燥知らずの肌を手に入れたい。
※女性セブン2016年1月21日号