「俺がブラを外したとか、それは絶対にないけん!」──本誌の直撃にそう語気を強めたのは、長崎県対馬市の大部初幸市議(66)だ。
1月7日、市議会の同僚にあたる入江有紀市議(73)が、大部氏からセクハラを受けたとして、対馬南警察署に強制わいせつ罪で告訴状を提出。ワイドショーなどでも話題となった。
告訴状によれば、セクハラ行為があったのは昨年10月、市議会の厚生常任委員会のメンバーが熊本県菊池市を視察に訪れた際のこと。入江市議はこう憤る。
「当日は夕方に視察を終え、夕食後の夜9時半くらいから市議5人でホテルの部屋に集まってお酒を飲み直していました。そうしたら、(大部市議が)なんの前触れもなく隣から私の手を引っ張って倒し、馬乗りになってブラジャーを捲り上げてきたんです。浴衣の中に手を突っ込んで胸を触って、下まで脱がそうとして……。最後はその場にいた男性市議が止めてくれました」
告発の動きを掴んだ本誌が昨年末、大部氏を直撃すると同氏は疑惑を否定した。
「過去に彼女への懲罰動議を出したことがあったりして、もともと仲が悪かった。だけどあの日は、彼女のほうから横にきて『今日は飲もう』いうてきた。だから俺も『ああいいよ、飲もうか』と意気投合していたわけですよ。
彼女は酒強いから、俺が酔うた。(飲んでいたのは)焼酎のお湯割りやけん。お湯8に焼酎2。俺も調子に乗って飲み過ぎた。それでたしか(入江氏と)肩を組んで、崩れたっちゃけん。二人とも酔うとるし、抱きしめたいうか、肩を組んで、まあ仲良くやろうやいうてするじゃない」
入江氏は「当日、自分は酔っていなかった」と証言しており、言い分は食い違う。さらに大部氏は、ブラジャーを捲り上げたという訴えを頑なに否定した。
「俺もブラジャー外したことはあるけれど、(あの場では)そんなんしない。俺もね、そこまで女に飢えた男やないけ。向こうは73(歳)やいうのに、どういうつもりでそんなことするんかい。(相手の)顔も見てみ」
反省の色は見えない弁明。告訴は堂々と受けて立つとしたが、公費を使った視察で何とも低レベルな行状というほかない。
※週刊ポスト2016年1月29日号